OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 IIのボケがざわざわしすぎるのとAF精度に不満があったため売却し、意を決してM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROを購入しました。

しかし、私が中古で購入したこのレンズは、40~60mmの範囲でかなりピントが合わず、初期不良として返品しました。

一旦購入したものの、やはりお高い買い物なので再購入を躊躇していた時、私のお気に入りのベイスターズ二軍戦が地元で行われることを知り、急いで次の望遠ズームを探し始めました。

M.ZUIKO 40-150mm F2.8 PROにテレコンバーターを使うか、LEICA DG VARIO-ELMARIT 50-200mm / F2.8-4.0 ASPH. / POWER O.I.S.が理想的でしたが、価格が少々高すぎます。

そこで、手頃な価格の超望遠ズーム Panasonic LUMIX G VARIO 100-300mm / F4.0-5.6 II / POWER O.I.S.を試してみることにしました。

中古品を狙っていましたが、新品とわずか5000円程度しか変わらなかったので、マップカメラで新品を購入しました。(1週間後に値段が更に5000円下がったと聞いて、ちょっと悲しい気持ちになりましたが。)

LUMIX G VARIO 100-300mm / F4.0-5.6 II / POWER O.I.S.
Panasonic LUMIX G VARIO 100-300mm / F4.0-5.6 II / POWER O.I.S.
LUMIX G VARIO 100-300mm / F4.0-5.6 II / POWER O.I.S.
望遠端にした状態

廉価なズームレンズですが、さらに安いM.ZUIKO 75-300mm IIに比べると質感が高く感じますが、まぁ好みの問題でしょうね。

防塵防滴仕様になるのも、屋外撮影が前提の望遠ズームとして安心感が高いです。

広角端が100mm(フルサイズ換算200mm)とM.ZUIKO 75-300 IIよりも若干長くなりますが、開放F値がF4と明るいため、それなりに使い勝手が良さそうです。

LUMIX G VARIO 100-300mm / F4.0-5.6 IIの使用感

近場で試し撮りをしてみたところ、予想以上に好印象でした。

ネット上では望遠側の解像度の低さが指摘されていましたが、個人的には価格を考慮すると全く問題ないと感じます。

M.ZUIKO 75-300mm IIの方が良いという意見も多いですが、私はLUMIX G VARIO 100-300mm IIの方が優れていると感じます。

LUMIX G VARIO 100-300-F4.0-5.6II作例
うさぎさんをテレマクロ
OLYMPUS E-M1 Mark III + LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6 II
210mm, F5, 1/125s, ISO 400
LUMIX G VARIO 100-300-F4.0-5.6II作例
望遠端300mmでF値開放
OLYMPUS E-M1 Mark III + LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6 II
300mm, F5.6, 1/250s, ISO 250
LUMIX G VARIO 100-300-F4.0-5.6II作例
望遠端300mm F8でテレマクロ
OLYMPUS E-M1 Mark III + LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6 II
300mm, F8, 1/160s, ISO 200

また、懸念していたAFもM.ZUIKO 75-300mm IIよりも良く感じまし、何よりも開放F値がF4.0~5.6と明るいので、ボケ感もだいぶ柔らかいです。

LUMIX G VARIO 100-300-F4.0-5.6II作例
広角端100mmでF値開放
OLYMPUS E-M1 Mark III + LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6 II
100mm, F4, 1/320s, ISO 160
LUMIX G VARIO 100-300-F4.0-5.6II作例
望遠端300mmでF値開放テレマクロ
OLYMPUS E-M1 Mark III + LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6 II
300mm, F5.6, 1/200s, ISO 160

広角端でも望遠端でも開放F値で背景を比較的優しくボケさせることができるので、十分に普段使いできそうです。

スポーツ撮影(野球)での作例

肝心の野球撮影ですが、この廉価なズームレンズを使ってみた結果、十分な結果が得られたと思います。

ボディ性能も大きく関与していますが、以前にα7IIIまたはα7RIIIとSIGMA 150-600mmを使用して息子の野球を撮影していた時と比べると、写りの質は少し劣りますが、手持ちで撮影できたことは非常にありがたいです。サイズも全然違いますし、手振れ補正のSPECもまるで違います。

むしろ、久しぶりの野球撮影と新しい機材ということで、操作に慣れていないことが問題かもしれません。

特に、外野にボールが飛んだ場合などに、ズーム操作に手間取って素早い対応がうまくいきませんでした。パナソニックのズーム回転方向がオリンパスのレンズと逆なのが主な原因ですが、これは慣れるしかありませんね。

この安価で軽量な望遠レンズは、総じて写りも良く、私はとても満足しています。

LUMIX G VARIO 100-300-F4.0-5.6II作例
田中俊太選手のバッティング
OLYMPUS E-M1 Mark III + LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6 II
300mm, F6.3, 1/1000s, ISO 320, AIノイズ除去, トリミング
LUMIX G VARIO 100-300-F4.0-5.6II作例
知野選手のタイムリーヒット
OLYMPUS E-M1 Mark III + LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6 II
177mm, F5, 1/1000s, ISO 125, AIノイズ除去, トリミング
LUMIX G VARIO 100-300-F4.0-5.6II作例
センターフライをキャッチする蛯名選手
OLYMPUS E-M1 Mark III + LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6 II
200mm, F5, 1/1250s, ISO 320, AIノイズ除去, トリミング
LUMIX G VARIO 100-300-F4.0-5.6II作例
イケメンすぎる森選手
OLYMPUS E-M1 Mark III + LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6 II
264mm, F5.4, 1/250s, ISO 250, AIノイズ除去

追記 / 焦点距離ごとの開放F値

LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6 IIの焦点距離ごとの開放F値はおおよそ次の表のように推移します。

焦点距離(35mm換算)開放F値
100mm(200mm)F4.0
108mm(216mm)F4.1
120mm(240mm)F4.2
127mm(254mm)F4.3
136mm(272mm)F4.4
150mm(300mm)F4.5
162mm(324mm)F4.6
171mm(342mm)F4.7
183mm(366mm)F4.8
193mm(386mm)F4.9
200mm(400mm)F5.0
214mm(428mm)F5.1
228mm(456mm)F5.2
240mm(480mm)F5.3
250mm(500mm)F5.4
269mm(538mm)F5.5
286mm(572mm)F5.6
LUMIX G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6 II 焦点距離ごとの開放F値

ライバルとなるOLYMPUS M.ZUIKO ED 75-300mm F4.8-6.7 IIの開放F値と比べると以下のようになります。

焦点距離(35mm換算)LUMIX 75-300 IIM.ZUIKO 75-300 II
75mm(150mm)F4.8
100mm(200mm)F4.0F5.1
150mm(300mm)F4.5F5.6
200mm(400mm)F5.0F6.1
250mm(500mm)F5.4F6.4
300mm(600mm)F5.6F6.7
LUMIX 75-300 IIとM.ZUIKO 75-300 IIの開放F値比較

広角端が100mmで若干大きいLUMIX 100-300mm IIですが、わずかながら少しだけ明るいF値を選べるのはそれなりに有利で、実際に使ってみるとその差を実感できます。

LUMIX 100-300mm IIは望遠側の解像感不足を指摘する意見がありますが、私はそれをあまり感じません。また、M.ZUIKO 100-300mm IIの望遠側はAF精度が著しく落ちるため、LUMIXの方が歩留りが高く、個人的には買い替えて正解でした。