焦点距離が近い2本の標準単焦点レンズ。
ノスタルジックな外観デザインと描写が好きでずっと使ってきたのが純正のXF35mmF1.4 R。
今回試しに追加したのが、現代レンズ的なデザインのSIGMA 30mm F1.4 DC DN Contemporary。
カメラデザインとのフィット感やコンパクトさは純正。
絞りリングがあって操作しやすいのも純正。
ただ、SIGMA 30mm F1.4 DC DNは、フルサイズ換算45mmでスナップ撮影との相性がとても良さそう。そして、何より値段が純正の半分。
資金的に余裕があれば、どっちも持っていたいけど、そうじゃないので、どちらかはドナドナします。
35mmと30mmの画角は結構違う
想像していた以上に画角は結構違います。
35mm(フルサイズ換算52.5mm)の画角がスナップではやや狭いと感じていた私には、30mm(換算45mm)はとても使いやすい画角でした。
23mm(換算35mm)が好きな方も多いですが、私の場合、広すぎて使いづらかったのですが、30mmならばっちりです。
30mm(換算45mm)の方が、私が感じている視野(感覚)に近いのだと思います。
ただ、物に寄って撮影する物撮りは、最大撮影倍率とパースの関係でXF35mmF1.4 Rの方が断然やりやすいです。
ちなみに、同じ開放F値でも焦点距離の大きいXF35mmF1.4 Rの方がボケは大きくなります。
フリンジが非常に目立つのとAF精度が気になる
絞り開放で撮影した際に、コントラストが高い部分に軸上色収差(フリンジ)が出やすくなるのは仕方のないところです。
ただ、SIGMA 30mm F1.4 DC DNは他のレンズに比べて特に目立ちやすいと思います。常に開放ばかりで撮るわけではありませんが、せっかくのF1.4が使いづらく、ボケが欲しい時もF2.5くらいまで絞って使うようになりました。
それならば、単焦点レンズなくF2.8通しの便利なズームレンズで良い気がします。
ちなみにこの傾向は、以前マイクロフォーサーズ版を使っていた時も同じでした。
XF35mmF1.4 Rでもフリンジは出ますが、そこまでド派手には出ませんし、F2くらいでほぼ気にならなくなります。
それと、もうひとつ気になる欠点として、AF精度の問題があります。
SIGMA 30mm F1.4 DC DNのAFは、XF35mmF1.4 RのAFと比べると速くて静かなのですが、割と外すことがあります。
合焦サインは出ているのですが、撮影した画像を見るとピントが合っていないことが幾度もありました。
特に暗いシーンで多く見られますが、明るい日中屋外でも起こります。
レンズのフォーカス動作不良も疑いましたが、ピントが合う場合の方が多いので、恐らくレンズ性能の問題だと思います。
SIGMA 30mm F1.4 DC DNの良いところ・悪いところ
しばらく使ってみて、気づいたところは以下の通り。
SIGMA 30mm F1.4 DC DNの良いところ
- 換算45mmの画角が(自分にとって)ちょうどいい
- 滑らかで自然なボケ
- AFが静かで速い(AF-Cでの運用も可能)
- XF35mmF1.4 Rよりも価格がかなり安い
- 簡易ながら防塵防滴
SIGMA 30mm F1.4 DC DNの悪いところ
- フリンジがかなり目立つ(絞り開放時)
- XF35mmF1.4 RよりもAFを外すことがやや多い
- XF35mmF1.4 Rほど寄れない
- 絞りリングがない
- XF35mmF1.4 Rよりも少し大きく少し重い
- 現代的なデザインでXマウントカメラへのフィット感がいまひとつ
概ね様々なレビューの通りでした。
どの点が自分にとって大事なのかですね。
私としてはXF35mmF1.4 Rの方が好印象です。
元々、値段の高い純正レンズXF35mmF1.4 Rの方が良いのは当然ですから、出来レースですね。
「神レンズ」と言われているのですから。
やはりXF35mmF1.4 Rを残すことに
SIGMA 30mm F1.4 DC DNの画角が好みなのは大きなアドバンテージで、AF-Cで運用できることや防塵防滴である点は評価できますが、いくつかのマイナスポイントを補うには至りませんでした。
ということで、これまで使ってきたXF35mmF1.4 Rを手元に残し、買ったばかりのSIGMA 30mm F1.4 DC DNはドナドナすることに。
金属フードを付けたこの見た目が、やっぱり好きだなぁ。見た目も大事。
27mmF1.4や27mmF2が出たらうれしいなぁ。
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