2025年夏、マイクロフォーサーズからXマウントへ移行し、FUJIFILM X-T5をメイン機として迎えていましたが、2026年3月末、私は再びマイクロフォーサーズの地平へ戻る決断を下し、新たな相棒としてOM-1 Mark IIを手にしました。

わずか7ヶ月でのシステム回帰。そこには、スペック表だけでは見えてこない「撮影の道具」としての切実な理由がありました。

FUJIFILM X-T5
見た目も美しいFUJIFILM X-T5だけどAFが不満
OM SYSTEM OM-1 Mark II
OM SYSTEM OM-1 Mark IIを中心にマイクロフォーサーズに入れ替え

拭いきれなかった「AF精度」への不信感

X-T5を導入した当初から、どこにもピントが合っていない、いわゆる「大外し」のカットが混ざることが気になっていました。

頻度としては100〜200枚に1枚程度。しかし、その「稀に起こるミス」が撮影のリズムを狂わせます。いつ外れるか分からない不安から、同じシーンを2枚、3枚と予備で撮るのが癖になってしまいました。

  • 無駄なファイル増によるストレージの圧迫
  • PCへの取り込み・現像時の選別コストの増大

何より辛いのは、撮影時には合焦サインが出ているため、ファインダーや背面液晶で等倍確認をしないとミスに気づけないことです。軽快さが命のスナップ撮影において、一枚ごとに確認作業を挟むのは本末転倒。結局、保険として連写することになり、撮影そのものの楽しさが削がれていきました。

AF-S/AF-Cの切り替え、フォーカスエリアのサイズ変更、メカ・電子シャッターの使い分けなど、あらゆる設定を試しましたが、この現象をゼロにすることはできませんでした。第5世代の4,020万画素センサー機において、同様の不満を抱えるユーザーの声を散見することを考えると、センサーや画像エンジンのマッチング、あるいはAFユニット自体の特性なのかもしれません。

どこにもフォーカスが来ていない謎のピンボケ
X-T5 + XF16-50mmF2.8-4.8 R LM WR
16 mm, 1/680秒, F5.6, ISO 125
どこにもフォーカスが来ていない謎のピンボケ
X-T5 + XF16-50mmF2.8-4.8 R LM WR
16 mm, 1/680秒, F5.6, ISO 125

「4000万画素」の解像感に抱いた違和感

画質への期待も、今回の買い替えの要因の一つです。APS-Cで4000万画素というのは、やはり少し無理をさせているのではないか、と感じる場面が多々ありました。

以前使用していたフルサイズのα7R IIIなどは、等倍でチェックした際も息を呑むような緻密さがありました。対してX-T5の画像は、ドットバイドットで見るとどこか「眠い」印象を受けることがあったのです。

もちろん現像でシャープネスを追い込むことは可能ですが、やりすぎると不自然な質感になりやすく、常に薄氷を踏むようなレタッチを強いられるストレスがありました。

OM SYSTEM「ライブND」という唯一無二の武器

これはXマウントへの不満というより、OM SYSTEMへ回帰した最大の理由です。

物理的なフィルターを装着せず、カメラ内部の演算でスローシャッター効果を得る「ライブND」。日中の街角で動体をブラして撮るスナップを好む私にとって、この機能はもはや体の一部のような存在です。

最新のOM-1 Mark IIでは、最大ND128(7段分)まで対応。強力なボディ内手振れ補正があるからこそ成立するこの機能のために、私はマイクロフォーサーズに戻ったと言っても過言ではありません。フィルターの脱着という手間から解放され、思考を止めることなくシャッターを切れる快感は、他では味わえないものです。

OM-1 Mark II + M.ZUIKO 12-100mm F4.0 IS PRO
OM-1 Mark II + M.ZUIKO 12-100mm F4.0 IS PRO
12mm, 1/8秒, F6.3, ISO80, ライブND
(※判別できる人物はAIレタッチしています)

結論:再び「撮る楽しさ」の原点へ

FUJIFILMのフィルムシミュレーションは唯一無二の魅力があり、カメラそのものの佇まいも本当に美しいものでした。

しかし、今の私にとって必要なのは、撮った瞬間に「確実に撮れている」と確信できる信頼性でした。OM-1 Mark IIを使い始めてから、あの「謎のピンボケ」に怯えることはなくなり、スナップ撮影の軽快さが完全に戻ってきました。

高画素やカメラデザインの美しさも大事ですが、一番大切なのは「道具としてどれだけ信頼できるか」。遠回りしましたが、ようやく納得のいくシステムに落ち着けそうです。

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